このブログでいつも話している通り、自分の資産運用先はほとんどが投資信託で、他は外貨をちょっとだけ保有している、といった具合でございます。

そのため株での投資はあまり経験がないのだけど、実は何年か前に試しに少額でトライしていた時期がありました。当時はちょうど震災直後で、東京電力の株価が底値だったので、10,000円だけ買ってみたのです。そして2年くらい経って思い出したように見てみると、15,000円くらいになってて、「おおおー!」と感動したのが思い出ですね。

とりあえずはこのまま投資信託を長期で積み立てていく方向で考えておりますが、今後また株の個別銘柄を買ったりするかもしれない。(ネタにもなるしね) そんなときに備えて、どうやって株を買う企業を選べばいいのか、つまり企業分析の方法を調べてみました。

ホームページを見たり、実際に商品やサービスを使ってみて企業を知るということも大切なのだけど、ここでは企業の概要は知っていると仮定して、数字的な指標の分析に焦点を当ててご紹介します。

あくまで一般的な分析方法であって、他にも色々な指標はあると思うのだけど、基本は知っておいて損はないはずですよ。

 

スポンサードリンク

お金の勉強をはじめるなら!無料の「お金の教養講座」開催中です。

 

関連記事

 

企業分析:まずはここ見る!

さて、会社を分析する上でまず始めにどんな数字を見たらいいのだろうか。

とにもかくにも一番最初は、株価、PER、配当利回り、といった指標を見るのが正解です。1つひとつ見ていきますね。

・株価

基本的な指標です。株価って企業により数百円〜何万円まで様々なんですが、株価が低いからといって悪いわけではないのだよね。というのも、発行済株式数が多ければその分一株あたりの価格も下がるから。

大事なのは株価の推移です。過去のデータからアップトレンドなのか、ダウントレンドなのかを見て、これから値が上がりそうかどうかを判断すると良いと思います。

・PER(株価収益率、price earning ratio)

PERとは株価収益率のことで、時価総額(株主から集めた資金の合計)に対してどれくらいの利益(儲け)をだしているのかを測る指標です。計算方法は「時価総額÷純利益」または「株価÷一株あたりの利益」となります。

目安として10倍を割っていれば割安だと言われています。PERが10倍ということは、純利益の10倍の価格でその会社が買われている(株主によって保有されている)ことになります。

言い方を変えれば、投資資金の回収に10年かかるという意味にもなり、大体この10倍というのが割安か判断するスタンダードな水準のようなんですね。

・配当利回り

「一株あたりの配当金÷株価」で求められます。自分が投資した金額に対し、どれだけリターンが得られるかの指標ですね。この考え方は投資信託でも債券でも同様です。ここは純粋に他の銘柄と比較して高いかどうかをみると良いですよ。

長期的な推移を確認すべし

過去からの数字を見ることで、その企業が良くなっているのか、悪くなっているのかを調べる指標は他にも多くあります。ここからは企業のトレンドを知るための指標をさらにご紹介です。

・売上高

企業の売上ですね。ここは単純に、過去からみて右肩上がりになっていれば成長しているわけなので、優良な企業と言うことができるでしょう。

・EPS(一株あたり利益、earring per share)

ちょっと見慣れない略語が出てきましたが…、EPSとは企業の利益を発行済株数で割った数字のことです。これにより、その企業が成長しているか、株主の利益を考えてくれているかがわかると言われています。

一株あたりの利益が増えるのは、純利益がアップしているか(会社が儲かっている)、自社株買いなどで発行済株式数を減らしている(株主を限定して分け前を多くしてくれているケースが多い)からです。

EPSが上がっている企業は儲かっている企業、もしくは株主への利益還元を考えている優良企業と言うことができます。

・BPS(一株あたりの純資産、book value per share)

またもや略語です。というかここから略語が続くので、徐々に覚えていけば良いと思いますw BPSとは一株あたりの資産価値です。さっきは一株分の利益でしたが、今回は一株分の価値となります。

資産価値というのは、企業の持っているお金や土地、事業等を評価したとき、いくらになるかという、言葉通りその企業の価値を指します。この指標も過去から上がっていれば良いと言えると思います。

・PBR(株価÷一株あたりの純資産、price book value ratio)

PBRとは上記BPS(一株あたりの資産価値)と株価を用いて、その株が割安かどうかを測る指標となります。計算方法は株価÷BPS(一株あたりの資産価値)で、1を下回っていれば割安と判断されます。

例えば株価50,000円、BPSが100,000円の場合を考えてみます。このとき、PBRは0.5なので割安となります。一株あたりの資産価値が100,000円で、それを50,000円で買えるわけですからね。

Sponsored Link




・ROE(純資本利益率)

ROEとは純資本利益率(または自己資本利益率と言う)といって、企業の収益性を測る指標です。計算方法は営業利益(会社の儲け)÷自己資本(持っているお金)となります。

持っているお金からどれだけ稼ぎ出したかを知ることができ、高ければ高いほど資本を効率よく使った上手い経営が出来ていることを意味します。一般的に10%以上なら優良で、7%以下なら質の悪い銘柄と言われています。

・流動比率(流動資産÷流動負債)

流動比率とは企業の安定性を測る指標で、短期的な企業の支払い能力を見ることができます。計算方法は流動資産÷流動負債です。

流動資産とは、現金や売掛金など、すぐに動かせるお金であり、流動負債は短期借入金や買掛金など、比較的早めに返さなければならない借金を指します。

流動資産を流動負債で割ることで、借金を現金でまかなえるか、要するに急に現金が必要になったときに耐えられる体質になっているかを判断するというわけです。土地などの固定資産が豊富でも、手元にキャッシュがあまりなければ、黒字倒産なんてリスクもありえますからね。

目安としては200%以上が安全、100%を下回るとちょっと危ないという判断がされているようです。ちなみに上場企業の平均は120%くらいだそうです。

まとめ

お疲れ様でした!いやー頭使いましたねw
ちょっと小難しい内容でしたが、なんとなくでも理解いただけたでしょうか。

このような企業分析は株式投資をする上ではもちろんのこと、仕事で取引先や提携先なんかを分析するにも使えそうです。

この企業はここ数年ROEが下がっているから、利益は出てないみたいだな。あの企業のPERは10倍を超えているから、株主総会では株主に追求されるかも。

こんな風に企業の状況を知り、想像をしておくだけでも、相手とのコミュニケーションに役立つと思いますよ。

計算の元となる数字は企業のホームページのIR資料に書いてあると思うので、気になる銘柄があったら、分析の参考にしてみてね。

 

 

スポンサードリンク

 

関連記事