どうもこんにちは、しにち(@yurukashi_yrks)です!
引き続きマイペースに読書を続けておりまして、今回は社会派ブロガーちきりんの書いた本「未来の働き方を考えよう」をご紹介。
ちきりんの本はこれまで色々読んでいて、都度自分の価値観の参考にしています。(以前「ゆるく考えよう」についても記事を書いたので、よろしければ見てみてね。)
「未来の働き方を考えよう」では、これからの日本社会がどうなっていくのかについて、データを元にちきりんの目線から予測されています。さらにその意見を前提に、私たちがこれからどう働いていくべきなのかまで言及してくれているという、ありがたい良書。
お伝えしたいことはたくさんあるのだけど、今回は私が特に印象的だった箇所をまとめましたよ。
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Contents
70歳まで働くことになる
厚生労働省は7年も前から「70歳まで働ける企業の普及・促進」活動を始めており、「平成24年度高年齢者雇用就業対策の体系」(2012年4月1日現在)にも、「企業の実状に応じて何らかの仕組で70歳まで働ける企業の普及・促進」という文言が入っています。
厚生労働省の資料やこれからの高齢化の推定値を見ると、現在20代以下の方にとって、「70歳定年」の世界は、ほぼ確定した未来に思えます。
現在、会社の多くは定年を60歳に定めており、少しずつ65歳定年を導入している企業も出てきました。そして上記のような厚労省の働きかけにより、企業はさらに70歳定年を導入していくことになるようです。
医療の発展、そして食生活やライフスタイルの変化により、私たちの平均寿命は伸び続けています。加えて年金制度が破綻しているとなると、国が定年を引き上げ、もっと働かせようとするのは当然ですよね。
こうなってくると、個人は70歳まで働くことを前提に働き方を考える必要があるわけです。(専門家によっては75歳まで働くようになるなんて意見も!)
ITによって大企業は優位性を失い個人の活躍が増える
ビジネスの世界でも大企業の優位性は急速に弱まり、個人や小企業が大きな組織に対抗することが、以前に比べてはるかに容易になりつつあります。
これまでの大企業は、ビジネスに必要なインフラ機能をすべて社内に抱えることで、それらをもたない個人や小企業と比較して、有利な立場を維持してきました。しかし今や、大半のビジネスインフラは、外部から機能ごとにバラバラに調達できます。
組織を大きくし、すべての機能を自社内にもたずとも、世界中から必要な機能をもつ企業を探してきて、コラボレーションすることが可能になったのは、ITが世界をつないでしまったからです。
ITの発展は本当にすごい。
これまで企業は、充分なビジネスをするために、人や土地、設備やシステムを自社で保有することが必要不可欠でした。そのため規模のメリットが働き、大企業であればあるほどリソースが大きく、中小企業との差別化ができて競争力もあったわけです。
しかし、ITの進歩によって状況は変わります。
ご存知の通り、ITを使えば個人と個人が容易に繋がることができ、日本国内だけでなく、海外とも簡単に繋がることができますよね。また、ネットでスピーディーに情報収集もできる。
こうなることで、今まで大企業だから「できていた」「知っていた」ことが中小企業や個人にもできるようになります。
ITサービスを使って一部の業務を外注したり、プロジェクトベースで他者と協力することによって、自分ではできないことを他の誰かに任せる選択肢ができ、大企業にも負けない成果を狙えるわけです。
これからは個人の時代、と言うのはこんな背景からくる主張なのですね。
先進国(日本)だけの論理は通用しなくなる
グローバリゼーションによって世界がつながり始めると、他国にはない制度や考え方を、一国内だけで維持することが難しくなります。貿易の自由化がモノの価格を国際的に平準化したように、制度や考え方も世界で統一(平準化)されていくからです。
ITによってグローバル化すると、日本人同士で仕事をする必要はなくなります。すると企業は、より人件費の安いアジアなどの新興国人材を登用するわけです。
今もオフィスや工場を新興国(ベトナムとかね)に移している企業はありますが、これから先さらにその流れが進むということ。そうなれば、日本の論理である年功序列や終身雇用なんて、ますます淘汰されていきます…。
「専門職=安泰」ではなくなる
現在もっとも合格するのが難しい資格である弁護士や会計士は、厳しい就職難に見舞われています。高い授業料を払って法科大学院や専門学校に何年も通い、難関試験に合格して研修まで受け、ようやく資格を取得したのに、就職先が見つからない人も多く、問題に
なっているのです。 いまや難関資格さえ取れば、一生食べるに困らないという考えは通用しません。(中略)大事なのは「資格の有無」ではなく「市場のニーズの有無」なのです。
これまでは「手に職があれば安定したキャリアが手に入る」と言われていました。しかし、市場のニーズが目まぐるしく変化する今後においては、難関な資格を持ったとしても一生安泰とは言い切れないようです。
重要なのは市場のニーズに合ったスキルを持つことなので、資格があればいい、というわけではなくなるんですね。
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アジアで働くなどの選択肢も増える
これまでは、アジアでの現地採用というと報酬も低く、日本人男性についてとっては魅力的な仕事ではありませんでした。しかし今の若者から見れば、日本国内でも報酬は低く、長期的にも待遇改善が望めない職場がたくさんあります。ならばアジアで働いたほうが、語学力がつく、将来のキャリアにつながる体験が得られる、しかも生活費が安いので貯金ができるなど、メリットが大きいのです。
大企業に勤めれば万事解決という時代じゃなくなったからこそ、アジアなどの新興国に魅力を感じ、そこで働くという選択肢が出てきているようです。確かに日本で働くことのメリットって、昔に比べて少ないですもんね。
アジア就業に限らず、これからは人と違う特殊な経験が価値を持つようになるんだと思います。
ミニマムに生きる選択もあり
今までは、一生懸命働き、よりたくさん稼いで、より豊かな生活を目指すことが一種の“常識“でした。しかしこれからは、必要生活費をできるだけ抑え、働く期間を最短化するという逆転の発想で人生を設計することも、ひとつの選択肢となります。
世界と繋がって従来の論理が通用しなくなれば、自然と多様な生き方が認められるようになって「一生懸命働くことが普通」って価値観も変わります。最小限の生活だけど時間や気持ちにゆとりが持てる生活を選んだっていいわけです。
「働かざるもの食うべからず」的な今までのストイックな考えから抜け出し、こういったミニマムな生き方をするのもありですよね。
人生を2回生きるべし
職業選びにかかわらず、入試だってゲームだって何かへの挑戦だって、一発勝負では無用に緊張しますよね。勝手もよくわからないし、自分がどれくらいそれを巧くやれるのかも、よくわかりません。失敗した時のリスクも大きすぎて、どうしても安全な道を選びたくなります。
でも、チャンスは二回ある、一回失敗しても、もう一回やってみられる、もしくは最初に色々試して、二度目はそこから学びを活かしてよりよい選択をすればいいと考えれば、一発勝負とは異なる感覚で働き方を選べます。
ちきりんの働き方の提案は、変化が激しく長い人生においては、職業人生は2回あると考えればいいのではないか?というものです。
これまでは1つの会社や1つのキャリアを大事にして働き続けるべき、といった価値観が根づいていました。しかし、既述したとおりこれからの時代、変化のスピードはさらに加速し、働く期間も伸びていく。
そんな中、最初に選んだキャリアしか続けられないなんて、合理的じゃないですよね。仕事内容が自分に合ってなかったら辛いし、長い年数なんて絶対耐えられない。1回失敗してもいいんだと思えることで大胆なチャレンジもできるし、自分に合った仕事が見つけやすくなるよ、というのがちきりんの主張です。
専門家によっては、人生三毛作を提唱する人もいます。個人的にはだけど、特に回数にこだわらず、人生のうちキャリアは1つに限定しなくてよい、と考えればいいんじゃないかなと思う。
市場で稼ぐ力をつけよう
市場で稼ぐ自信がない人は、組織に所属することでしか生きていけないと考え、できる限り安泰と思える組織にしがみつこうとします。しかしこれからの社会の変化を考えると、組織にしがみつくのは必ずしも賢い生き方ではありません。
今までの日本は、一応は資本主義でありながら、経済的にはかなり社会民主主義的な路線を歩んできました。けれど今、国境を越えて拡がりつつあるインターネットの世界は、極めて規制の少ない自由主義的な世界です。
インターネットによるグローバル化により、世界中の労働者がライバルになるので、雇用の競争は激化します。さらに企業自体も生き残り続けることが難しいので、なおさら組織に依存することはリスクとなります。
一方で、ITは個人ができること幅を広げてくれます。そのため、個人として市場で稼ぐ力を身につけることが重要とちきりんは話しているわけです。ほんとこれには完全に同意ですね。
まとめ
本を読んで改めて思ったけれど、ITによって世の中まだまだ変わっていき、それに伴って私たちの働き方も変わっていくんですね。
この本に書かれた未来予想はとても現実的なので、おそらくこの通りになるんじゃないかな。
怖い、不安、と感じるかもしれないけど、働き方が変わるのは悪いことじゃなく、むしろプラスになることも多いです。(ITによって個人の時代がくることとかね)なので今からでも少しずつ、未来の働き方を模索していく必要があると思います。
このままでいいのか?と思っている人にとって、これからの自分の働き方を考えるためにも一読の価値ありな本でした。
興味が沸いたら、ぜひ読んでみてね。
それでは!
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