どうも、しにち(@yurukashi_yrks)です!
今回は「持ち家と賃貸はどっちがいいのか」という、昔から続く論争について語りたいなと思います。
家というのは、おそらく普通の人が生涯で買うものとして一番高いものに違いないと思います。でもそんなに大きな買い物なのに、意外にもさらっと「実は先日家を購入してさ」なんて話す人たちがまぁ多いのですよね。
もちろんちゃんと考えて納得した上で買ったのだろうし、他人である自分がとやかく言う権利はありません。
ただ正直なところ、これから起きうる様々な可能性を洗い出したのか?リスクとリターンを考慮したのか?きちんと経済合理性を検討した上で決断したのか?なんて、どうしても心の中でつっこんでしまうのですよね。(余計なお世話w)
マイホームを買うこと自体が夢だったという人もいるし、一概に否定はできないのだけど、なんとなくみんなと同じがいいからとか、家を買うことが一般的な幸せだから、といった理由で買おうとしているなら、「ちょっと待とう!」と言いたいのです。
とは言え、私も正確に「持ち家と賃貸、どちらがいいのか?」を取り立てて比較はしたことがなかったため、これを機に色々と考えてみました。
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Contents
持ち家についてよく語られるメリット
さて、まずは昔から言われている持ち家についてのメリットについてです。
それは、持ち家は資産になるということ。
賃貸の場合、家賃はオーナーに支払うことになるため、払ったお金は消えていきます。
しかしローンでマイホームを買った場合は毎月の支払いはローンの返済、つまり自分の家の支払いに充てることになり、無駄に消えることはありません。
支払い終われば家は自分の物になるので、ただ支払い続けるだけの賃貸はもったいない!という論理です。
こう聞くと、確かに毎月消えていくだけの家賃を支払い続けるのは、無駄金のようにも思えてきますよね。
じゃあ持ち家にした方がいいのだろうか?
ところが、事はそんなに簡単ではないのですよね。
マイホーム購入に伴うリスクと費用
マイホームを購入する上で、考えなければならない要素は他にも多くあります。下記にてまとめていきますね。
①支払いができなくなるリスク
まずは、何かの事情で毎月の支払いができなくなってしまうリスクです。
例えば怪我や病気で働けなくなってしまったりとか、急なリストラで職を奪われてしまったりとか…。
特に失業リスクは怖いですね。現代は以前と違い、モノやサービスが溢れて飽和しているため、企業の成長は鈍化し終身雇用は崩壊しました。なので、賃金やボーナスのカットは当然ですし、失業リスクは昔と比べてもかなり高いです。
そんな時代でこれから先の30~35年、毎月変わらず8~10万の支払いを続けていかなければならないのは荷が重いのでは?と、どうしても考えてしまうのです。
②住宅ローン以外の費用
マイホームはローンの返済とは別の費用も存在します。
それは、固定資産税、地震保険料、駐車場代、修繕費などです。
これらの費用は大体月2.5万~3万程度発生するようです。家のどこかが壊れてしまったなんてときは、突発的な修理費がかかってしまうこともあると思います。
これらを予期して計算しておかないと、後で苦しむことになってしまいます。
③資産下落リスク
先ほどもお伝えした「家は資産である」という点についてですが、有形資産はすべからく減価償却されていく(年々価値が下がっていく)ものです。マイホームは購入した瞬間に資産価値が90%になります。
また、地価の変動で土地の値段が下落することもリスクになります。まぁ土地に関しては逆に、地価が上がれば得をするのだけれど、地価上昇を購入段階から読むのは相当の目利きが必要となります。
④支払い総額の違い
当たり前ですがローンを組んでマイホームを購入することは、借金をするということなので、金利分は金融機関に支払わないといけません。
調べてみると3,000万円の物件(建物と土地を合わせて)を固定金利1%、35年でローンを組んで購入した場合、毎月の支払いは84,684円、支払い総額は35,567,998円となり、5,567,998円が利息の支払い分となります。
多くの人はローンで家を買うので、この利息は必須の費用ということになります。分割だから普段はあまり意識されないけれど、ふたを開けてみると約550万円の金利を銀行に支払うことになるわけです。
言い方を変えれば、欲しいものをクレジットカードの分割払いで買っているのと同じことなので、個人的にはちょっと抵抗感を感じてしまうのですよね。
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賃貸の場合はどうか?
一方、賃貸にすると上記のリスクと費用はだいぶ軽減されます。
ローンはなく借金をしていないので、賃貸を解約すれば支払い義務はなくなります。もし何かあって収入が減ったり途絶えたりしたら、家賃の低い家に移ったり、一時的に実家に住んだりすれば、お金を払わなくて済みますね。
そして家賃以外の支払いもないし、資産の下落リスクはマンションのオーナーが担うものなので、借りている人には無関係です。
ただし支払い総額については、一概に言えないとは思います。
マイホームはローンを組むとは言え、もし支払い終えたらその後は金融機関にお金を払わなくて済むので、もしずっと住み続けるのであれば、賃貸よりも安く済むかもしれません。(ただ、固定資産税は支払い続けるし、修繕費などはかかってきますが)
「だったらマイホームの方がいいじゃん!」という最初の話に戻りそうになりますが、これは35年経った場面だけを切り取ったときの話です。
後に残るマイホームは上に書いた様々なリスクや費用を受け入れた分の恩恵ということになるわけですね。
余談:ずっと住むとしても賃貸のほうが得なケース
上記ではずっと住み続けるのであればマイホームの方が賃貸より安い、つまり金銭面ではマイホームの方がお得だとお伝えしました。でもそれはどんな人でも当てはまるわけではありません。
ちょっと余談なのですが、「もし自分に3,000万円の余分なお金があるとしたら、3,000万円の家を買いますか?」というお話をしたいと思います。
3,000万円あればローンを組む必要もなく一括で家を買えます。そうすればそのあとの家賃はほぼ0。利息もなく、これからの固定費も大幅に削減できるので、家を買うべきと思いますよね。
しかしここで家を買わず、3,000万円で年利5%の金融商品(株や投資信託など)を購入するとしたら、どうでしょうか。
そうすると年に150万円の配当金が入ります。月換算すると12万5千円です。
もしも月10万の家に賃貸で住めば年間120万円の費用なので、差額の30万円が収入になり、この場合家を買うよりも得をしています。
このように、ずっと住み続けるとしても、人によってはマイホーム購入が必ずしも賃貸より得なわけではなく、賃貸の方が良い場合もあるのです。
※ちなみに下記の本にこうした話が載っているので、お金の話に興味があればぜひ読んでみてください。
結局、持ち家と賃貸どっちが良いの?
さて、では最終的に持ち家と賃貸ではどっちが良いのかですが、一般的にはこれに正解はありません。
というのも、これまで書いてきた通り、リスクを受け入れることができる人は、満足感や安心感のためにマイホームを購入するし、そうでない人は賃貸を選ぶからです。
まぁどっちでも良いということになると、これまでの話はなんだったんだと言われそうなので笑、ここでは自分の意見を語りたいと思います。
自分としては、現状はやはり賃貸の方がいいと考えています。
それはマイホームを買うことでのリスクを許容するのは現状難しいと感じているからです。
最終的に家賃がほぼ0になるマイホームは魅力的だけれど、ローンを払い続ける35年間、今の時代は何があるか本当にわかりません。そして家があることに縛られて他のことができなくなるという機会損失をなくしたいという想いもあります。
例えば、自分がチャレンジしたい仕事があったとき、ローンの問題や、場所の問題でそれを放棄しなきゃいけないのは、不自由で嫌だなと思ってしまいます。家があることに縛られて生きるのは辛そう、というのが今の本音なわけです。
しかし、今後売却時に元手が返ってくるような優良な物件(値上がりが期待できそうな物件)が見つかったり、ある程度の資産が作れた場合には、購入を検討するかもしれません。
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まとめ
・なぜならマイホームの購入には今後の失業や価格下落などのリスクが存在するから
・リスクを考慮して賃貸で暮らすのは有効な手段だと思う
自分も今回、マイホームと賃貸のどちらが良いのかはじめて真剣に考えました。そして考えた結果、今は賃貸の方が良いと判断したわけです。
住宅ローンを組んで家を買って、毎月ローンの返済をしている人は立派だと思うけれど、今後何が起こるか、そして何がしたくなるかわからないため、やっぱり自分は極力身軽な状態でいたいです。
冷静に考えると、マイホームの購入は投資なんですよね。その買い物によってどれだけリターンが得られるのかが大切なわけです。
マイホームを買うかどうかは、金銭的なポイントとあわせ、本当に自分にとって有益か?という視点で考えて、判断したいところですね。
ではでは!