ファンド選びには、なかなか苦労しますよね。
多くの場合には低コストかどうか、成長が期待できる投資先で運用しているかを軸に選んでいくと思います。私もそういった観点で現在の保有銘柄を決めましたからね。
とはいえ、ファンドを選ぶ判断材料はまだまだあるわけで、今回はシャープレシオという指標についてまとめてみました。証券会社のファンド説明画面などでよくみるこの指標、ファンドのリスクを見るという意味でとても重要ですよ…!
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投資におけるリスクの考え方
まずは、そもそもリスクとはどういう意味なのか。
一般的にリスクというと「危険性」といった意味になるけれど、投資においては「不確実であること」を意味し、リターンの変動に対して使われます。
リターンを得るための不確実性が高ければ「リスクが高い」、逆に不確実性が低ければ「リスクが低い」といった使い方になるのですね。例えば株と債券では、株の方が値動きが激しいので、債券に比べてリスクが高いと言われています。
シャープレシオとは?
では今回のメイン、シャープレシオについてです。
シャープレシオと言うのは、リターンの効率性を確認する指標で、一定期間内に得られたリターンに対して、リスクが高かったかどうか(変動が大きかったかどうか)を判断するために用いられます。言い換えると、ローリスクハイリターンかどうかを見極めるための指標ですね。
具体的な求め方は、下式の通りです。
シャープレシオ=(ある一定期間で得られたリターン-無リスク資産で得られるリターン)÷標準偏差(一定期間内の変動リスク )
…数学に詳しくないと、一発でイメージできない式ですね。笑
標準偏差というのは、「平均値に対するばらつきの幅」を表すもので、これが大きいほど平均値に対して変動が大きいということになります。
例えばA組とB組が同じ3教科のテストを受けた時、A組が「85点、 80点、 75点」、B組が「100点、90点、 50点」だった場合、平均点はどちらも80点ですが、B組の方がばらつきが大きいですよね。
このように、どちらの方が変動が大きいかを表す数値が標準偏差となります。(標準偏差について興味がある方はこちらのサイトに詳細が載っています。)
ファンドのばらつきとは値動きの幅です。つまりシャープレシオは、実質リターンを値動きの幅で割った数値のことです。ちなみにシャープレシオの値は調べれば出てくる場合が多いので、どんなものかを理解すれば計算式を覚える必要はないと思います。
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どのように評価する?
それでは、このシャープレシオを使ってどのようにファンドを評価すれば良いのだろう。
シャープレシオは実質リターンを値動きの幅で割ることで、効率的にリターンが得られているかを確認する指標です。これは、リターンが同等のファンドがいくつかあるとき、シャープレシオが高いほどリスクが小さいことを意味します。そのためシャープレシオが高いファンドこそ、値動きが少なく効率的にリターンを得ている投資信託である!と言うことができるわけですね。
チェック時の注意点として、シャープレシオの数値を単独で見るのではなく、同カテゴリーの投信と比較することが大事です。同じベンチマークへ投資するファンド同士を比較し、どのシャープレシオが高いかを確認する。このようにして効率性の高いファンドを見つけ出すことがシャープレシオの正しい活用法となります。
また、できるだけ長い期間でシャープレシオを見た方が良いとされています。サンプルは多いに越したことはないし、長期間値が高ければ、その分信頼性も増しますからね。
まとめ
・投資の世界ではリスク=不確実性のこと
・シャープレシオはリターンをリスクで割った、ローリスクハイリターンなファンドを見つけるための指標
・同カテゴリー内でシャープレシオが高いファンドほどリスクが低く効率性に優れている
冒頭で書いたように、ファンド選びには成長性やコストばかりに目が行きがちだけど、リスクという観点からも評価できるのだよね。同じ投資先ならシャープレシオが高いほど優れている。これを覚えておくだけでも、ファンドを選ぶ上で参考になるはずですよ。
リターンが高くてもシャープレシオが極端に低いファンドは避けた方が無難かもしれません。
参考記事です。
・投資信託の選び方をまとめた記事です。ここではシャープレシオについて触れてはいないけれど、コスト面について細かく書いております。
・投資を始めるタイミングについてまとめています。いつから始めよう…と悩んでいる人は多いですが、早い方がいいのですよね。
・同じ投資先なのに基準価額が異なるのはどうしてかをまとめた記事です。
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